#EBF6F7

スフレを穴だけ残して食べる方法

2023-01-01から1年間の記事一覧

「芸術作品が鑑賞者の心を表現するとき:分析美学とコリングウッド」資料公開

アメリカ哲学フォーラムで「芸術作品が鑑賞者の心を表現するとき:分析美学とコリングウッド」という発表を行いました。 たとえば、私たちは特定のポピュラーソングを指して、自分の感情を(自分ではうまくできなかった仕方で)うまく表現していると言うこと…

「趣味のニーチェ的基準について」資料公開

美学会で「趣味のニーチェ的基準について」という発表を行いました。 趣味(センス)の良し悪しが問われる際の基準にはどんなものがあるんだろう、という問いを探究しています。 こちらで発表資料を公開しておきます。 タイトルにもあるように、今回の発表で…

「自己を表現し、理解し、再解釈すること:アンリ・マティスの場合」資料公開+あとがき

哲学若手研究者フォーラムにてワークショップ「美学と自己」を開き、そこで「自己を表現し、理解し、再解釈すること:アンリ・マティスの場合」を発表しました。 今回の発表は、ケーススタディだけで構成された内容であり、自分の研究としては初の試みです。…

「意図を明確化するとはどういうことか:作者の意図の現象学」あとがき

応用哲学会誌(Contemporary and Applied Philosophy)に論文「意図を明確化するとはどういうことか:作者の意図の現象学」が掲載されました。 芸術制作を行為論の枠組みに位置づけ、現象学的アプローチから、芸術制作にともなうコントロールと自己知(意図…

音楽は何をもって模倣芸術と見なされたか:古代と十八世紀

美術作家である菊池遼さんが以下のようなツイートをしていた。 近代美学、絵画や彫刻や舞踏や詩が模倣を本質とするというのはまあとりあえずは分かるのだが、音楽における模倣ってどういうことなんだろう。なんかピンとこないな。 — KIKUCHI Ryo 菊池 遼 (@h…

「自己知の何が特別か:自己知の哲学入門②」(カシーム・カサーム)

Self-Knowledge for Humans 作者:Cassam, Quassim Oxford University Press, USA Amazon 前回、カサームは自己知の哲学を案内するにあたって、自己知に対する一般的な関心と哲学者の関心にはギャップがあると指摘し、この点を説明するために、自己知を二種類…

「些細な自己知と実質的な自己知:自己知の哲学入門①」(カシーム・カサーム)

自己知(self-knowledge)の哲学という分野がある。 自己知とは、典型的には、自分の心的状態(信念や欲求など)についての知識のことだ。 今回は、自己知の哲学に従事しているカシーム・カサーム(Quassim Casssam)が執筆した「自己知へのビギナーズガイド…