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スフレを穴だけ残して食べる方法

Ed Ruschaの発音とカタカナ表記について

 

Ed Ruscha and the Great American West

Ed Ruscha and the Great American West

 

 

ガソリンスタンドや言葉を描いた絵画で知られるEd Ruschaは、日本においてもっとも表記ゆれの激しい芸術家の一人だろう。

ファーストネームにもエド(Ed)か、本名エドワード(Edword)かという問題があるが、重要かつややこしいのはファミリーネームRuschaのカタカナ表記である。

 

これまで私が見つけた表記にはざっとこんなものがある。

・ルーシャ(例:『ポップ・アート』*1

・ルーシェ(例:『現代アート事典』*2

・ルーシェイ(例:『アンフォルム』*3

・ルシェ(例:ウィキペディア日本語版*4

・ルシェー(例:『第一ポップ時代』*5

・ルッシェ(例:東京都現代美術館*6

ウェブページや論文など、探せばもっといろいろ見つかるはずだ。

 

多様性はたいてい喜ばしいものだが、表記ゆれは検索の障害となるため、あまり喜ばしくない。

そこで、適切なカタカナ表記の指針として、Ruschaの正確な発音を把握しよう。

ありがたいことに、サンフランシスコ美術館(Fine Arts Museums of San Francisco)が公開している動画で、Ruschaの正確な発音を知ることができる。

 


Who is Ed Ruscha (And Why is he So Damn Cool?)

 

おもしろいことに、この動画、Ruschaその人の紹介をする前に、Ruschaの発音を紹介している。

Ruschaは若いとき、名刺に自分の名前の発音(ED-WERD REW-SHAY)を載せていたとのこと。

 

というわけで、Ruschaの発音に忠実な表記は「ルーシェイ」となるようだ。

この表記は、日本で初めてRuschaの作品をまとめて紹介したという『12 Rooms 12 Artists UBSアート・コレクションより』(東京ステーションギャラリー)でも採用されていたということで、今後普及していくことを願う。

 

とりあえず、東京都現代美術館さんの「ルッシェ」というユニークな表記は収蔵品検索の際に(知らないと)困るので、改めた方がいいと思う。

 

*1:

 

ポップ・アート (25周年)

ポップ・アート (25周年)

 

 

*2:

 

現代アート事典 モダンからコンテンポラリーまで……世界と日本の現代美術用語集

現代アート事典 モダンからコンテンポラリーまで……世界と日本の現代美術用語集

 

 

*3:

 

アンフォルム―無形なものの事典 (芸術論叢書)

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*4:

エド・ルシェ - Wikipedia

*5:

 

 

*6:データベースにはこの表記で登録されている。